コンサータとストラテラを飲んでみた体感を話す
コンサータとストラテラについて
最近、ADHDについて取り上げられるニュースが増えました。
自然と発達障害の方が飲んでいる薬についても、興味を持った方もいるかと思います。
ここでは大人のADHDの方が主に服用している"コンサータ"と"ストラテラ"について個人的に私が感じたことを書いていきます。
コンサータとストラテラってどんな薬?
私は初診で「ストラテラからいきましょう」と主治医に言われました。
発達障害は主に「不注意」「多動性」「衝動性」というタイプに分かれます。
これら全てを合併して発症する方もいらっしゃいます。
基本的にコンサータもストラテラも、これら全てのタイプに対して効果を発揮する薬です。
しかし、コンサータはメチルフェニデートという興奮剤を用いていて、
一般的に効果はカフェイン以上とされていながらも
「依存性がある」
「副作用が強い」といったデメリットがあります。
相性や飲み方を工夫したりすれば、ある程度は軽減できます。
ただ、医師の許可が出ないと処方されない点からも、
薬としていろいろな意味で強いということは間違いないと思います。
人によっては諸刃の剣と言えるでしょう。
私の主治医がストラテラから始めようとおっしゃったのは、このためです。
最初はストラテラで様子を見て、その効果や副作用を問診で踏まえつつ、
コンサータも視野に入れていく。
他の病院でも、コンサータを初診でいきなり処方されることは
ないのではないでしょうか?ぜひコメントで教えていただけると助かります。
コンサータ
眠気が消滅
結果的に現在私はコンサータ18mgを
処方されています。
一緒にストラテラも40mg処方されています。
ストラテラと違い、即効性があるということは聞いていましたが、
飲んで数日で気づいたのは、昼間の眠気が本当にさっぱり消えること。
コンサータを飲む前までは、お昼を食べると仕事中でもかなり眠くなってしまい、
昼食後にカフェインを飲んでなんとか乗り切っていました。
それでも追いかけてくる眠気。成長期か。
それが一切必要なくなりました。これだけでもかなり嬉しかったです。
しかし、コンサータは注意書きとして、午後に飲むことを推奨していません。
というのも、効果が12時間続くので夜眠れない、といったことに
なりかねないからです。
なので私は朝食後に飲んで、シャキッとなったら、面倒くさいことは
朝にやってしまう。
その後、夜8~9時くらいには効果が切れてきた頃には、好きなことができるような状態にする。
すると、自然と眠りにつけています。
そんなルーティンが固まってきています。
そのため、ADHDあるあるの先送り癖も多少改善しています。
しかし、所詮これも薬による体力の前借りなので、
薬が切れるとガツンとスイッチが切れてパソコンの強制シャットダウンみたいに倒れます…
そのまま常人になるアップデートしてくれればいいのに…
頭の中が静かになった
発達障害を抱える人が悩む問題として
・頭の中が騒がしい。
・いろいろなことが頭に浮かんできて、整理がつかない。
・順番に物事を進められない。
・計画的に物事を進めるのが苦手。
といった問題が挙げられると思います。
私自身もこれらの問題にずっと悩まされてきました。
しかしコンサータを服用してから、
やけに頭の中がシーンとしていることに気づきました。
さらに外を歩く人の喋っている音や、部屋のエアコンの音など周りの音に敏感になり、世界がより鮮明にくっきり見えるような感覚になりました。
今までは「目の前の何か」にフォーカスすると、周りの音が小さくなり世界が狭く感じていたのが、一気に広がった感じです。
過集中状態になってしまうと、周りの声が聞こえなくなるということも、前よりマシになってきてはいるかなと思います。
発達障害向けの薬を飲むとマルチタスクが以前よりできるようになる、という話は聞いてはいましたが、周囲の些細な変化に気づけるようになるという意味では、間違っていないように思えます。
なぜか自信がみなぎる
これはもしかしたら私だけかもしれませんが、なぜか自信が出てくる。
変なところから滲み出てくる。
具体的には
- ハキハキ喋れるようになる。
- 以前であれば尻込みしていたようなことが謎にトライできるようになる。
- 怖くて話しかけられなかった人にも、物怖じせずに声をかけれる
- 心に余裕が出てくる
ただし、意欲がモリモリ出てきてうつが治った!とかそういうことではありません!
ふらつく、目まいがする
普段生活しているとかなり頻繁に頭がぐらっと来たり、目まいがします。
ストラテラを服用していた時よりも強く感じるので、相性的な問題かもしれませんが、過度な運動は控えています。
また、処方されてから1ヵ月も経過していないので、体の慣れもあるかもしれません。
ただし、これ以上強くなるようであれば、一時休薬するかどうか担当医に相談しようと思っています。
コンサータは得られるメリットに相応するくらいには、体に負担をかけているような気がするので、服薬するときはかなり慎重になります。
今後要検証です。
食欲が減った?
食べる量が以前より少なくなったような気がします。
欠食があるわけではありませんが、大好物のラーメンも食べたいという気にならないのです。
まあこれが辛いというわけでがないですが、変化としてあるということで、これも要検証です。
ストラテラ
やりたいことがバンバン出てくる
ストラテラは私が初診で処方された薬です。
うつも併発していたので、サインバルタという気分をあげる薬とブロチゾラムという睡眠導入薬も処方されていました。
なので、以下の文は抗うつ剤の効果の可能性もあるという点をご了承下さい。
担当医曰く、ストラテラは大人が服用するとき、40mgが最低量らしいです。
この最低量でも分かったのは、
頭にやりたいことがバンバン出てきてあれもやりたい!
これもやりたい!と子供が騒ぎ回っているような状態に
なったこと。
今まで潜在意識でやりたいと思っていたことが、表にドッと出てきたような感覚。
大人になって忙しくなり、自然と諦めて抑えつけていた感情の部分が溢れて理性では止められない、みたいな…。
実際私はストラテラを飲み始めてから、趣味の御朱印巡りを再開し始めて、県外だろうが高速で車をかっ飛ばして参拝してくるみたいなことを毎日していました…
友達にそのことを話すと、のびのび自分のやりたいことができていて楽しそうと言っていました。
確かにこのアウトドアな趣味があったおかげで、うつも改善してきたのだと思います。
先送り癖は直らない
しかし、やりたいことが多すぎて、自分の中で優先順位が付けられないということも多々ありました。
最優先で取り組まなければならないことも、ギリギリまで放置して最終日に焦って
やり始めてパンクするあのループからは抜け出せませんでした…
なので、思いついたことはひとまずメモして、その日絶対にやらなければならないことはどれだけやりたいことがあろうが、手をつけるということを実践しようとしたのですが、それもうまくいかず。
頭がパーティー状態なので、当然集中できないのです。
キレやすくなる
ADHDの人は思いついたことをその場でパッとやろうとします。
計画的に物事を進められないという特性です。
私もその一人で、昔から計画通りに何かをうまく進められたという経験があまりありません。
いわゆる「衝動性」というやつです。
頭がパーティー状態の人に、衝動性を加えるとどんな化学変化が起きるでしょう?
手をつけたことが自分の思い通りに上手くいかないと、キレてむっちゃ感情的になります。大人なので人前では隠しますが、ずーっとムカムカしている感覚。
メンタルも気圧みたいに乱高下して、底まで落ち込むこともかなりありました…
今思えば、うつを併発しているときにこの状態になること自体リスキーなので、医者に相談するべきだったかもしれません。
※しかし調べると、一般的にはADHDの衝動性を和らげるという点では、ストラテラの方が優れているらしいです。
実際私の周りのストラテラを服用している知り合いも
「家族に衝動的に怒る回数が減った。」
「前は彼氏と喧嘩してすぐカッとしていたのが、落ち着いて話せるようになった。」
という話をちらほら聞きました。
不眠がエグい
個人的にストラテラの一番キツい副作用です…
コンサータも同じなのですが、脳を無理やりフル回転させるような薬なので、
血を送ろうとして心臓もバクバクしていて動悸が止まらない。
そのため、夜が眠れなかったり、眠れても2~3時間で起きたりすることもしばしば。
なぜストラテラの方が眠れないのか。
コンサータは飲み始めから9~12時間程度
効果が続きますが、ストラテラは24時間続きます。
⇒つまり、寝ている間に頭が休まっていない!
ストラテラの効果や副作用については、詳しくこちらに書きました。
簡単に言うと…
ストラテラは度の緩いメガネを一日中している状態。
コンサータはくっきり鮮明に見えるメガネを日中だけかけている状態。
いくら度が緩いとはいえ、リラックスしたいときにもテンションが上がっているような感覚なので、気がずーっと休まらなかったです。
まとめ
生きづらさを救ってくれる救世主みたいな存在に思えるかもしれません。
実際、これらを服用しないと働けないという方も大勢いらっしゃいます。
こちらの記事の女性はコンサータのおかげで今働けている、でも完全に症状が消えたわけではなく、現在もマルチタスクは苦手、だとおっしゃっています。
薬は症状を一時的に抑えるものです。
また一般に言われている効果がそのまま自分にも現れる保証もありません。
けれど、僕もこの女性も薬のおかげで、生きづらさからかなり解放されたことは事実です。
「精神科」と聞くと一歩引いてしまうのも分かります。
しかし、発達障害の症状を緩和することから第二の人生をスタートされる方もいます。
もし薬による治療を考えている方は現状を変える一手として、考えてみてはいかがでしょうか?
最後に、もしコンサータやストラテラを服用している方がいらっしゃれば、コメントでいただけると嬉しいです。
ではまた。