長野県 奥蓼科温泉郷 ~伝説の『御射鹿池』を訪ねて~
ひとり旅に行ってきた
長野県茅野市、『奥蓼科』。
北に蓼科山、東に八ヶ岳を望む蓼科高原からさらに奥に進むとあるという秘境。
まず奥蓼科って文字変換で出ない。
マイクロソフトの限界を超えている、それほどの秘境。
誰も知らないB級スポットを求めて~伝説の『御射鹿池』編~
長野県茅野市、『奥蓼科』。
ある日僕はここに行こうと思った。
ここに旅行に行こうと思ったのは、とある一冊の小説に出会ったことがきっかけだった。
それは、原田マハさんの「生きるぼくら」という本である。
あらすじは下の通り。
いじめから、ひきこもりとなった二十四歳の麻生人生。頼りだった母が突然いなくなった。残されていたのは、年賀状の束。
その中に一枚だけ記憶にある名前があった。「もう一度会えますように。私の命が、あるうちに」マーサばあちゃんから?
人生は四年ぶりに外へ! 祖母のいる蓼科へ向かうと、予想を覆す状況が待っていた????。人の温もりにふれ、米づくりから、大きく人生が変わっていく。
こういった系統の本はあまり読んでなかったけど、寝る前に少しだけ読んだら止まらなくなっちゃって1日で全部読んじゃいました。
調べたら作者の原田マハさんは蓼科にお住まいを持っていて、そこで執筆作業をなさっているそう。アートを題材に執筆していて、東京・パリを忙しく動き回っていられるため、『旅する作家』とも呼ばれる…。
文学青年の理想みたいな生活!!!
アートを題材とした作品…。
実際僕が気になったのも、小説の中で登場する奥蓼科にある「御射鹿池」と呼ばれる綺麗な池。
それをテーマに書かれたと呼ばれる日本画家・東山魁夷さんの『緑響く』という作品。
見た瞬間、一瞬で幻想的で神秘的な雰囲気にやられました。
本の表紙にもなっているこの作品のモデルが、長野にある。
…。
行くしかないっしょ!!!!
こうなったら行動が速い僕。
急いで全裸ネイキッドフォームから下着を身に着けて、公然わいせつにならない程度の衣服を着て、ダッシュでマイカーに乗り込んだ。(群馬県民は冬でも肌着短パン)
よっしゃあああああああああああああああああ!!!
だりゃあああああああああああああああああ!!!
ぶーーーーーーーーーーーん!!!!!!(23歳)
でりゃあああああああああああーっ!!!!!!
あぁぁーーー…あぁ!??!?!
ああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああ
ぶいいいいいいいいいいいいんっ!!!!っ!!
のあああああああああああ…っ!!!
はあ、はあ、やっと着いた…!!
途中なんか蓼科より気になったのがあったけど、まあ気にしないでおこう。
で、いざついてみたらさすが秘境。
人どころか物音すらしない冷たい静寂。田舎なんてレベルを超えてる。
一応、市の観光地として認められてるのか駐車場は綺麗に整備されてるし、大型駐車場もあるから観光バスも来られるようになってる。
もっとマイナーかと思ってたけど、有名なのかな?
家からここまで来るのに3時間かかってる。
よし、いよいよ御射鹿池の方に出向いてみるか。
訪れたのはちょうど秋のド真ん中で、昼過ぎでもちょうどいいくらいに風が冷たくて、歩いてる途中で旅をしてる感じがでてきて楽しくなってきた。
肝心の御射鹿池は道路に接するような形で、存在していた。
「…………。
…………………。
……………綺麗。(美少女の横顔)」
それは紛れもなく池。ただの池。
ただの池なのに綺麗すぎて言葉がうまく出ない。こんなの初めて。
たいがい本とかアニメで登場する実際にある観光地って活気がなくて寂れてたり、やけに美化されて出てくるけど、これは違う。
本の中で出てくる御射鹿池とはイメージが異なってたけど、これはこれでいい。
秋にここにきて正解だったな…。
あの絵を想起させるような風景。本当に白馬が歩いてそう。
池をしばらく見て、道路沿いに沿って歩いていくと看板が1つ立っていた。
なにやらこの池について書かれているみたい。
へええ~。農業用のため池だったんだ。
ため池のイメージからだいぶかけ離れてるけど、これはこれでいい。
昔は立ち入り禁止じゃなくて、池の外側を歩けたみたいだけど今はもう入れないです。
あと、御射鹿池に行くときは途中で急こう配な山道がずっと続くので、馬力のある車の方がいいと思います。
一通り感動して、帰ったらもう一回本読もうとか考えながら歩いてたら、また看板。
『奥蓼科温泉郷』
え、ここ温泉もあんの??
こんな山奥に???
住民でさえいないこんなとこに来るような酔狂なやついんのか??
潰れるd…To be Continued